お知らせ
高校生一日看護学生体験 を 終えて
今年も医学部保健学科看護学専攻で『高校生一日看護学生体験』を行いました。これは、進路選択の時期にある高校生に対し、看護職になるための養成課程や具体的な進路をイメージしてもらうことで、看護職希望者の増加を図り、看護職の確保に繋げることを目的としています。この事業は熊本県が熊本県看護協会に委託し、県内の看護学系大学、看護専門学校が協力して実施しています。
今年は7月23日午後、例年にない酷暑の中、熊本県下11高校から18名の高校生が参加しました。
最初のプログラムは「感染予防の技術~手指衛生~」というタイトルで、手指衛生の重要性や留意点に関する講義と演習を行いました。手指衛生時の擦式アルコール製剤の量が十分量でないことや石けん手洗いでは爪の周りの汚れが落ちていないなど、日頃行っている手指衛生は目的を果たしていないことに気づいたようでした。
次のプログラムでは、看護学専攻1年生に開講されている「看護学概論」に参加しました。これまでの講義や自己学習での学びを元にした、大学生のディスカッションに参加し、看護職の役割や看護専門職に求められる実践能力についての理解が深まったようでした。また、大学の講義は想像していたものと違い、学生参加型の能動的な学習姿勢が求められることを知ったという教育に関する気づきもあり、高校生の感性の鋭さに驚きました。
最後は看護学専攻4年生との茶話会を行いました。講義や演習中は緊張気味だった表情が一転、リラックスした様子で話が弾み、短い時間でしたが実習のことや進路のことなど多くの質問がありました。
この事業を運営するに当たり、看護学専攻4年生5名に準備や演習の補助、茶話会の進行をお願いしましたが、手際よく勧めてくれる姿はとても頼もしく、4年間の大学生活での成長を感じる機会にもなりました。
高校生にとっての今回の体験は、大学での学び方や看護職のイメージの具体化、看護職への関心を高めることや大学・職業選択の一助になったのではないかと思います。
担当:基礎看護学分野